春休み

1週間の旅をして思ったことをとりとめなく。

疲れることもなく、家に帰りたいと思うこともなく。10年近くの間、長くても2年半ほどしか定住せずに転々としてきた身には、帰る場所というのはないのだなぁ。むしろ長く住んだ関西に着くとほっとするくらいなのだから。8年ぶりに東京に戻ってきて1年。生まれ育った場所のはずなのに、ずいぶん遠くまで来たものだと思う。

奄美の宿で想定外に1泊1人になったけれど、さみしかったでしょう、と言われてふと気付いた。私にとっては誰かがいることの方が珍しいのだと。あまりにもあたり前すぎて、考えもしなかった。なんだろうな、悲しいとかさみしいとかピンとこないあたり、あきらめがよすぎるとでも言おうか。

会社時代の1番のストレスは、自分が欲しいとも思っていないものを作る事に全力を注がなければならなかったことで、その状況から脱して1年。会う人会う人に元気そうになったねと言われた。そんなに会社の仕事いやだったのか。いやだったと言うよりはこわかったんだな。できないかもしれないということが。それでも開発は進んでいってしまうことが。何かそれ以外のところで評価されてしまうことが。実感と共感が伴わないというのはまるで、いつかは覚める夢の中で必死にもがいているようで。一体何をやっているのだろうといつも引いて見ている自分がいて。